[著者] 浅井夢路
「平野圭子」は遊び人の夫に愛想を尽かし、自分の若さと女を持て余す。
そうでありながら、そんな夫への反抗もあってボランティアに老人のお世話をしようと思いたつ。しかし、そんな介護を必要とする老人も「男」だった。
彼らは、介護と言う「美辞麗句」で、そうしたセックスの問題を葬られる。
そんな介護の現場に出て圭子は気がついた。彼らだって、圭子が「おんな」でいたいように、「男でいたい」のだ。
そこを外して介護はあり得ないと、圭子は熟れた自分の身体も介護の本道にと、「死ぬまでに、・・・もう一度!」という儚い願を持つ老人たちの隠れたジャンヌ・ダルクになる。
定価:275円(本体250円+税10%)