[著者] 青笹慶彦
北の街で暮らす高校生の早乙女愛は通学途中で扉にはさまれかけた男に手を貸す。女形のような20代の男の容姿が愛の脳裏にきざまれた。同じ日の夕方、同級生で女子に人気がある片山陸に愛は図書館でデートを申しこまれる。
愛は受けたが何かすっきりしない。当日の日曜日に持ち合わせ場所の駅に赴いた愛は従姉の磯崎綾子と出会う。撮影仕事で戻ってきたという綾子が紹介した同行者は例の男だった。雑誌社の清水昌夫である。
従姉と清水に目の前でいちゃつくのを見せつけられて愛は内心で反発する。そこに遅れて片山が到着する。取材の手伝いを理由に愛は片山といっしょに綾子と清水の撮影に同行する。四人を何かが待っていた。
定価:110円(本体100円+税10%)