[著者] 青笹慶彦
婚姻政策で勢力拡大をめざす伊達植宗を息子晴宗が捕らえたのを植宗の婿たちが怒ったことからはじまった天文の大乱の末期である1548年、山形の最上家に娘が生まれた。
のちに伊達家に嫁ぎ、遅れて生まれてきた若き奥羽の覇者伊達政宗の母となった義姫である。
実兄と息子の戦争を国境の峠で輿に乗ったまま和議になるまで待機するなど男勝りな面をみせた彼女は伊達家と最上家の興亡をつぶさに見つめた時代の生き証人であった。
彼女の前で両家一族は仮面を脱ぐことになる。
◆「悪女の歴史」を語る第14弾。
定価:110円(本体100円+税10%)