[著者] 青笹慶彦
ルーマニアを支配したチャウシェスク王朝をほんとうに牛耳っていたのは夫ニコラエではなく妻エレナであった。
5才年上を国家機密にエレナは夫に国内を盗聴器による巨大な監視システムで管理させ、アパートでの愚痴ひとつで監獄に効率よく送れる王朝をつくりあげる。
小学生を2回落第した農家娘からの劇的な出世への反動によりエレナは限界をしらぬお買いもの攻撃をはじめる。夫が大統領に就任して以来、妻は自分で支払いをしなかった。
物欲と支配欲の異常さはしだいに病的になっていく。
悪女とは過去の歴史財産を破壊して、人々をあざむきながら国を牛耳る。
◆「悪女の歴史」を語る第3弾。
定価:110円(本体100円+税10%)