[著者] まとまトマト
東京が破壊される予感と悪夢。三十年後の近未来、一台の車が東京に向け、中央高速須玉インターチェンジを走り出す。隣に座る彼女は、デジタルな衛星回線網を支配している国際巨大企業の東京支社に働き、電脳化されつつある。情報化が進んだ超都市・東京は、その波に乗れず置き去りにされた者たちが、男女の差なくホームレスとなって、最悪の情況を呈している。破壊のプログラムをスタートさせたのは彼女のボスだ。止める事はできるのか。第9回朝日新人文学賞1次、2次予選通過作品。
定価:660円(本体600円+税10%)